オフショア開発をしようとして失敗したことはありませんか?失敗して大きな損失を抱えてしまった企業があるかもしれません。委託した企業が、納品してくれない!といった例が過去に何度も行われてきたケースもあります。
オフショア開発を成功させると、コストの削減を可能にし、企業の成長につながります。また、開発依頼した企業の所在する地域を知るいい機会です。新しい地域を知ることにより、新市場開拓につながる可能性が広がります。そこで、オフショア開発を成功に導くためにも、過去の失敗事例と、成功するためのポイントを5つのポイントをご紹介します。
Contents
オフショア開発を成功させるためには失敗例から学ぶ
初めにオフショア開発を成功させるためには失敗例を学ぶことです。失敗例から、改善点を知ることができ、今後自社がオフショア開発を行う時に同じ失敗を繰り返さずに済みます。
- 情報共有できていない
- 相手の国の文化を理解できていない
- 出来上がったものの品質が悪い
これらの失敗例から、対策をすることが大切です。順に詳しく理由も含めて解説します。
失敗例①:情報共有できていない
企業間で情報共有ができていないことがあります。もちろん、日本の企業間でも同じことが言えますが、海外の企業に依頼するときには特に注意が必要です。情報共有が確実に行われていないことにより、納品までの期日が守られていないといったトラブルが発生します。
またオフショア開発依頼する際は、自社のスピード感と依頼先のスピード感が異なり、予想していた進捗状況と大きく異なることがあります。少なくとも1週間に1度はコンタクトを取った方が良いです。
失敗例②:相手の国の文化を理解できていない
依頼先の国の文化を理解せずに、依頼してしまうことで、ドラブルにつながる可能性が高くなります。実際に、相手国の文化を理解せず、自社の要望をしたところ、急な対応ができないと言われたケースです。依頼変更などの要望をおこなったことにより、残業が必要となったものの、家族との時間が優先され、残業をしてくれないということがあります。
海外の多くの国では、優先順位が日本と異なることが多く、特に家族との時間は日本よりも大切にしています。予定がなかった残業に対して、嫌悪感を抱き、作業を遂行してくれないということがあるため、事前に相手のことを理解することが大切です。
失敗例③:出来上がったものの品質が悪い
出来上がったものの品質が悪いことがあります。企業の技術力が伴っていないことにより、品質が十分に達していないというケースです。日本企業を対象としてオフショア開発を請け負っている企業がありますが、必ずしも十分な技術力を持っているとは限りません。そのため、事前にリサーチをし、開発依頼に対して、十分な品質が保てるかどうか確認する必要があります。
オフショア開発を失敗させてしまう理由
オフショア開発を失敗させてしまう理由はいくつかありますが、ここで紹介するのは3つです。
- コストカットだけが目的になっている
- 相手の文化を理解しようとしない
- 情報共有が不十分
これらが原因で、オフショア開発がしたけれども思うように機能しないといったことが起こってしまいます。
理由1 : コストカットだけが目的になっている
コストカットだけが目的になっている場合です。たしかに、オフショア開発を利用することにより、人件費の削減ができる場合があります。しかし、人件費削減だけを目的でオフショア開発を行ってしまうと、品質の低下や、時間的なロスが発生してしまうことがあります。
オフショア開発の適正な価格と求めるスキルのバランスを十分に考慮することが大切です。また、人件費が高騰してきている側面もあるため、海外拠点を新たに作るといった意識も必要です。
理由2 : 相手の文化を理解しようとしない
オフショア開発をすることは、相手の国の文化を理解しお互い歩み寄ることが大切です。日本とは異なる文化を持っているため、日本企業と開発をすることと同じように扱ってはいけません。週に〇〇回といった回数などを決めて、コミュニケーションを取る機会を増やし、お互いのことをよく知る努力が必要です。そうすれば、円滑に作業が進み、結果的にスピーディーな開発が行われます。
理由3 : 情報共有が不十分
言語の違いや文化の違いから、十分に情報共有が行われないということがあります。開発依頼を丸投げしてしまい、納品されるまでの間、進捗状況がわからないといった事例です。進捗報告やコミュニケーションの取り方を、日本企業よりも相手の国や企業により合わせることが大切です。予算や期間に十分な余裕があるなら、現地に開発責任者を常駐させることによって、作業の進捗状況などの開発に関わる情報共有が十分に行われるでしょう。
成功するオフショア開発には5つのポイントがある
失敗事例などから、オフショア開発を成功させるためには、工夫することが大切です。
- 積極的にコミュニケーションを取る
- 曖昧な表現をやめて定量的な表現を使う
- 企業を選ぶときに実績を確認する
- 担当者を固定してもらう
- ドキュメントと進捗を共有する
これらの5つのポイントを抑えておくことで、オフショア開発をうまく活用することができます。
1. 積極的にコミュニケーションを取る
積極的なコミュニケーションを取ることが大切です。日本で人材の確保が難しくなっている事情もあり、長期的なパートナーとなる可能性があります。そのため、人材を育成するつもりで取り組むことも大切です。
また、開発依頼で修正などがあるときは、フィードバックをしましょう。フィードバックを具体的に行うことで、依頼先の企業の技術力向上に繋がり、結果的に長いパートナーシップを結ぶことができます。
どの部分が不十分なのか、期待に答えられていないのかを伝えることによって、エンジニアの気づきにもなり、成長に繋がります。海外のエンジニアは学習意欲が高い人が多いため、積極的にフィードバックすることが大切です。
2. 曖昧な表現をやめて定量的な表現を使う
曖昧な表現を使わないようにしましょう。相手にものごと伝えるとき、人の感覚によってばらつきがある表現があります。「ちょっと」「たくさん」といった表現は曖昧な表現です。「ちょっと遅れます」と言われて想像する時間は人によって異なります。「10分遅れます」という表現であれば、誰でも同じ時間を共有することが可能です。
日本人同士でも受け取り方が変わってしまう表現であれば、バックグラウンドが異なる外国人の場合は受け取り方が大きく異なるでしょう。曖昧な表現により、作業状況が期待と違ったというようなことを防ぐためにも、定量的な表現を使うことが大切です。
3. 企業を選ぶときに実績を確認する
オフショア開発を依頼する企業は必ず実績を確認しましょう。過去にどのような、企業と取引があったかを確認するだけでなく、IT開発の場合は、実際のコードを提示してもらうことが大切です。その企業に求める技術力が十分に備わっているかを確認することで、トラブルを防ぐことができます。
4. 担当者を固定してもらう
担当者を固定してもらうことが大切です。特に、プロジェクトの責任者に当たる人は、全体の進捗状況などを管理しているため、変わってしまうとコミュニーケーションが十分にとれないといったトラブルにつながります。信頼できる担当者を固定してもらうことにより、自社と依頼先の企業と信頼関係が結ばれ、お互いに良いビジネスパートナーになります。
5.ドキュメント化と進捗の共有をする
進捗共有やドキュメント化は徹底しましょう。情報共有をすることが大切だと上記でも記載しましたが、文章として残しておくことで、万が一担当者が変更になった場合でも、スムーズに移行作業が行うことができます。また、ニュアンスの伝わり方が異なっても、ドキュメント化していることで、確認することが容易にできます。進捗状況も確認することが簡単にできるため、納品時の遅延やトラブルを回避することが可能です。
オフショア開発成功のためにもポイントを抑えましょう
オフショア開発を失敗しないようにすることで、企業の利益をあげることができます。うまく関係を構築することができれば、新たな市場開拓や人材の確保につながり、長い目で見ると企業の成長に導くことが可能です。オフショア開発で成功するためにも、ポイントを抑えましょう。
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