コラム

【9年で15倍成長】なぜベトナムのIT業界はこんなにも伸びている?

日本のIT企業の中には、ベトナムのIT業界に持っていて、オフショア開発に関心を持っている方も多いのではないでしょうか。ベトナムのIT産業は今後も拡大し続けると予想されています。

ベトナムのIT産業の展望や、ベトナムのIT人材を確保する際の注意点を紹介します。

ベトナムのIT業界は9年で15倍に成長している

ベトナムのIT産業は2010年から2015年にかけて、大きく成長しています。IT産業の総売り上げが、2010年は76億USドルだったものが2019年には1,100億USドルに拡大し、9年で約15倍に成長しています。

ベトナムのインターネット普及率が2005年には12.74%だったものが、2019年時点で66%まで上昇し、現在も拡大し続けているのも要因の一つです。

また、世界中のテクノロジー企業がどんどん進出しています。例えば、サムスン電子、HCLテクノロジーズなどの世界的大企業がベトナムに投資しています。

今後も、appleなどの巨大なIT企業が注目しているように、世界中から注目されているのがベトナムのIT産業の実態です。

「出典:岡山県ベトナムビジネスサポートデスク

ベトナムのIT業界が今後も拡大する3つの理由

ベトナムのIT業界がここ10年で大きく発展してきました。勢いはそのままに、今後もIT業界が拡大すると予想されています。

国家をあげてIT業界に力を入れている
35歳以下の若い労働者が多い
熱心に取り組む国民性

これら3つがベトナムのIT業界の拡大が期待されている理由です。順に解説します。

理由1 : 国家をあげてIT業界に力を入れている

ベトナム国家が国をあげて力を入れている業界はITです。ITの人材を育成するために、専門学校や大学を中心に、教育の環境を整備がされています。

ベトナム政府は、「2030年に向けた2025年までの国家デジタル・トランスフォーメーション計画」を採択しています。デジタル経済の目標として、GDP(国内総生産)のうち20%がIT産業によって生み出す計画です。

目標の達成のために、ベトナム国内のブロードバンド・インフラの強化、開発が積極的に行われています。同時に並行して、4G回線網と5G回線網の構築を展開する計画がされています。

理由2 : 35歳以下の若い労働者が多い

ベトナム人の平均年齢は30歳です。参考までに日本人の平均年齢は48.4歳です。全人口の約60%が30歳以下で構成されています。つまり、労働人口が今後も増え続ける予想されています。

この人口比率は、日本と比較すると、1970年代の日本と同じような比率です。1970年代は日本の高度経済成長の終盤の頃です。

人口構成の面からみても、過去の日本と同じように経済が成長していくと予想されています。

理由3 : 熱心に取り組む国民性

ベトナム人の国民性は、向上心があり、向学心旺盛な人が多いです。新しい知識をどんどん取り込もうとする若い人が多く、それに応える教育環境が整備されています。

また、個人主義よりも協調性を持つ人が多いです。ビジネスパートナーなどと一緒に取り組んで、成果をあげようとする国民性は日本企業と相性がいいかもしれません。

親日家の人も多く、日本とつながりを持ちたいと考えている人も多く、日本企業に勤めたいという就職希望者もいます。

以上のことから、ベトナム人は日本企業にとって、相性の良いパートナーとなる可能性が高いです。

ベトナム人のIT人材は日本人の単価が6分の1

ベトナムは日本よりもIT人材の人件費が安いです。日本人のIT企業に勤める人の平均年収は600万円です。一方、ベトナム人のIT企業に勤める人の平均年収は、100万円と日本人の6分の1になっています。

ベトナム人の物価は日本に比べ、およそ4分の1であるため、日本人に同じ開発をするよりも安く依頼することができます。

開発案件によっては、ベトナムに開発依頼をすることで企業の開発コストを下げられる可能性があります。

「出典:経済産業省

ベトナムでIT人材を確保する際の注意点

ベトナムでIT人材を確保する場合、注意することが3つあります。

言語の壁がありコミュニケーションがとりづらい
プライベートや家族の優先度が高い
日本のやり方をベトナムの企業に強制しない

注意点①:言葉の壁がありコミュニケーションがとりづらい

海外経験や語学学習に熱心な人もいます。しかし、日本語を話せる人は多くいません。

中には英語や日本語を話せる人もいますが、言葉が伝わらないといったことが考えられます。コミュニケーションをとる際には、お互いのコミュニケーションが取れる言語をしっかり確認しておく必要があります。

日本人は、空気感や「伝わっているだろう。」「〇〇をやってくれるよね。」と、言葉にはっきりしなくても伝わることがあります。しかし、ベトナム人には通用しません。

そのため、省略した言葉などを使わず、数値などを明確にし、誰でもわかるような言葉を使いましょう。そうでなければ、ベトナム人には物事が伝わらないということがおこります。

注意点②:プライベートや家族の優先度が高い

日本人にも家族やプライベートを重視する人がいます。しかし、ベトナム人は日本人以上に重要視する人が多いです。

そのため、緊急で対応してほしいことが発生したとしても、業務時間外に対応してくれないといったことが起こります。日本人の場合、残業を抵抗なく行う人がいますが、ベトナム人の場合は、対応してくれない可能性が高いです。

日本と文化が異なるため、ベトナム人との取り決めを事前に決めておくことで、意識や文化の違いによる問題を減らすことができます。

注意点③:日本のやり方をベトナムの企業に強制しない

ベトナム人と働く場合、日本とは異なる働き方の違いに気づくことがあるでしょう。その違いに対して、不安や不満を感じることがあると思います。

しかし、日本人が常識だと思っているものは、ベトナム人にとっては非常識なこともあります。ベトナムだけではなく、他の国でも非常識なことがあります。

日本人は他人と異なることをしている場合は間違っていると感じやすいため、彼らの行動を悪く感じてしまうかもしれません。

日本人は空気感でも、うまく開発できることがあったりしますが、ベトナムでは通用しません。日本でうまくいっているからといって、ベトナムの企業にやり方を押し付けてはいけません。

まとめ:ベトナムのIT業界の市場拡大を見越して

ベトナムのIT業界の市場は今後も拡大を続けると予測されています。ベトナムは国をあげてIT産業に力をいれており、国内投資や、海外企業の誘致を積極的に行っています。

教育環境も整備しているため、優秀な若いIT人材が今後も増え続けるでしょう。

日本企業は今後10年で、IT人材不足になると予想されています。そのため、人件費の削減だけでなく、今のうちに若い優秀な若いIT人材を確保することを検討してみてはいかかがでしょうか。

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